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今日は彼女と過ごす初めてのクリスマス。
柄にもなく緊張して待ち合わせの場所に向かう。

「あっ、総司ー!!」

僕を見つけたが手を振ってこっちに駆け寄ってきた。

「ごめん、待たせた?…っていうかまだ待ち合わせの時間じゃないよね?」
「そうだけど…なんか楽しみすぎて早く着いちゃった」
「ふぅん。僕とクリスマス過ごすのがそんなに楽しみなんだ?」
「別に…総司とだからってわけじゃ…」
「じゃ、ほかの人でもいいわけ?」
「…ぅう。」
「正直に言ってみなよ」
「…意地悪」

そんな可愛い顔で睨んでも怖くなんかないよ。
寧ろ上目遣いとか可愛すぎる。

ほんとにこの子はなんでこんなに僕を夢中にさせるんだろう。

僕はまだちょっと不機嫌そうなの手を取って歩き始めた。

定番のデートスポットを回ってイルミネーションも堪能した。

今はホテルのレストランに来ている。
クリスマスディナーを予約しておいたんだ。

…ちなみに部屋もとってあるのは秘密。
びっくりさせたいからね。

「美味しかったね!」
「そうだね」
「でも総司全然食べてなかったよ」
「うーん。美味しそうに食べてるを見てたらお腹いっぱいになっちゃってさ。」
「何それ」

笑いながらはホテルの出口へと向かう。

「こっち」

その手を引っ張りエレベーターに押し込んだ。

「へ?総司?何処行くの?出口はあっちだよ?上に出口なんかないよ?」
「大丈夫、知ってるから。…今日は此処に泊まろうと思って」
「何ソレ!?聞いてないよ!?」
「うん、言ってないから。」

呆気にとられているを引きずるように部屋の中へ入っていった。

「すご…」

ケーキとかクリスマス仕様に予約しておいたせいか室内はとてもいい感じだった。
これには僕もびっくり。
まさかここまでしてくれるとは思わなかったから。



まだ呆然としているの名前を呼んで抱きしめた。

「え!?そ、総司?」

首にクリスマスプレゼントのチョーカーをつけた。
うん、似合ってる。

「これ…」
「プレゼント。君はすぐどこか行きそうになるから首輪がわりにね」
「首輪って…」
「不満?」
「ううん、嬉しい!!」

笑顔のに見つめられた。
ほんとに可愛いな、もう。

僕は可愛い彼女を抱きしめた。

クリスマスが終わるまでまだ時間はある。
ゆっくり楽しもうか。

今夜は寝かせないから覚悟しておいてね、ちゃん。




――END――

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今日は恋人たちの祭典、クリスマス。
私の彼氏である平助と初めてのクリスマスを迎えることにドキドキしつつ、大きな期待を抱いている。

「よし、これでいいかな…」

鏡の前で何度も全身チェックをして家を出た。
待ち合わせの駅には10分前に着いた…のに平助は既に其処にいた。

「ごめん、お待たせ!」
「いや、待ってねえよ。…ってか待ち合わせの時間よりも早いだろ」
「そうだけどさ。…平助どのくらい待った?」
「俺も今来たとこだよ」
「嘘。鼻の頭真っ赤でトナカイみたいになってるよ」
「なっ!!」
「ふふっ」

私は持っていたカイロを平助の押し付けた。
言ってはくれないだろうけどかなり待っていたと思う。

それから私たちは手をつないで色々なところを見て回った。

「なぁ、カラオケ行かね?」
「いいね!行こッ!!」

足も大分疲れてきたころ平助の提案でカラオケボックスに入った。
クリスマスだからとても混んでいたが運よく部屋が開いていて入ることができた。

「何歌うー?」
「うー…ん。定番にクリスマスソングとか?」
「あっ、じゃあ私、ラブソングの名前の部分平助にして歌ってあげるよ」
「そっそれは男がすることだろ!!オレがやってやるよ!!」

そう言って平助は真っ赤になりながらも歌ってくれた。
これは…かなりキュンと来る…。

歌い終わったころには二人とも真っ赤になっていた。

なんだか微妙な沈黙。

私は話題を変えようと平助のクリスマスプレゼントを差し出した。

「あのさっ、これクリスマスプレゼント!!受け取って!」
「わっ!さんきゅー!!開けてもいい?」
「うん…」
「おっ!手袋じゃん!オレこれ毎日つけるな!」
「うん!」
「これはオレから…」

平助から渡されたのはイヤーマフだった。

「可愛い!!」
「ホント!?よかったー…」
「ありがとう!大切にするね!」
「へへっ…じゃあオレの次くらいに大切にしてくれな」

照れたように笑いあって私たちはその後のデートも楽しんだ。
やっぱりクリスマスっていいね。

なんか前よりもっと相手のことが好きになれる。
例年よりもいいクリスマスを過ごせた。
大好きだよ、平助。
毎年一緒に過ごそうね。
…なんて口には出せないけどね。

――END――

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「トシー…。まだぁー?」
「まだだ。大体ここは学校なんだから先生って呼びやがれ」
「いいじゃん。二人きりなんだし。」
「阿呆。どっから人が湧くかわからねえだろうが。総司とかに見つかりゃ面倒だぞ。」
「湧くって…。虫みたい」
「害虫と同じだよ、ありゃ。」
「教師なのにさいてーい。」
「言ってろ。」

此処は薄桜高校の職員室。
生徒の下校時間もとっくに過ぎ、彼以外の教師ももう既に帰宅した。
私は待ち合わせに来ないので此処に来たら案の定まだ仕事をしていた。

今日は珍しくデートしてくれるって言ったから楽しみにしてたのに。

「もー私帰る。」
「あ?突然どうしたんだよ?」
「だってトシ構ってくれないだもん!いいもん!その辺で総司とか探すから!!」
「あぁ?ふざけたこと言ってねえでこっち来い!!」

立ち上がったトシが私の手を引っ張った。

「ほら、悪かったって。」
「もういいもん!トシなんか仕事しすぎて仕事人間になればいいじゃん!」
「だから悪かったって言ってるだろ。…大体仕事人間ってなんだよ…」
「お嫁さんになってくれる人もいなくなるんだから!」
「…嫁にはお前が卒業したら来てくれるんじゃねえのか?」

トシはそう言うと私の右手に指輪をはめた。

「来年は左手に嵌めてやるからな」

ずるい。…それは反則。
不機嫌だった私は一気に上機嫌になった。

「ダーリン♪コーヒーでもどう?」
「おぅ、頼む。…ハニー」
「トシがハニーって言った!!ハニーだって!!もう一回!!」
「ノリだよ!ノリ!!騒ぐな!!」
「美味しいコーヒー入れてくるからね!!待っててダーリン!!」
「騒ぐな!…って聞いてねえな」

トシが去っていく私の後姿を見つめながら口元を綻ばせたのは私は知らない。

素敵なデートじゃなくても貴方と貴方の甘い言葉があれば私はそれだけで幸せになれるみたい。
だからいっつも甘い言葉で私のこと捕まえててね。
ダーリン♪


――END――

(コーヒー入ったよー!!)
(あぁ、ありがとよ。)
(もーっと私のことを好きになる魔法をかけてあげたよ!)
(飲むのやめるか…)
(わぁん!!)
(嘘だよ嘘。(ホント可愛いことばっかりするな))

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結婚/≠千鶴/死ネタ/切ない

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薄桜鬼の夢小説を扱っています。 ほのぼの(ギャグ)~悲恋まで
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12/22 企画/クリスマス。
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11/30 長編/第五話。
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