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企画モノ
『あなたの隣を歩きたい!!』~原田左之助編~
今日のはいつもより機嫌が良い。
なぜなら今日は原田と出かける約束をしているからだ。

いつもは二人とも忙しく、なかなかゆっくり出かけることができない。
だから今日の約束をずっと楽しみにしていたのだ。

「よしっ!!準備完了!!」

そして彼女は原田の待つであろう玄関へ向かう。


「お待たせー」
「いや、待ってねえぜ。…それにしても随分可愛い格好じゃなえか」
「えへへー。そう?」
「あぁ。可愛いぜ」
「ありがとう♪」
「じゃあ行くか」

2人は屯所の玄関を出て、京の街へ出た。

「どこか行きたいところはねぇか?」
「んー…。特にないけど…」
「ならちょっと付き合ってくれねえか?」
「うん。」

2人が向かった先…そこは小物屋だった。

「ここで何か買うの?」
「あぁ。ちょっとな」

原田は中に入って行ってしまった。
も仕方なく中に入って物色をする。

「あ…これ可愛い」

は可愛い巾着と匂い袋を見つけた。だが、両方は買えずにどちらを買おうか悩んでいた。
すると店の人が声をかけてきた。

「それは最近入ったばかりのお勧めだよ」
「そうなんですか」
「それにしても連れの人、随分と色男だねぇ。羨ましいよ」
「あはは…そうですね」

確かにそうだ。
私と彼じゃ釣り合わない。
そう思うとさっきまで楽しかった気持から一変、憂鬱な気持ちになってきた。

?なんかあったのか?」
「えっ…別に。…何もないよ!!」

原田はのその態度になにかあると確信した。

、なにかあったんだろ?」
「別に何もないもん」
「本当か?何かあるだろ、言ってみろよ?」

だがはなかなか言わずにいる。
原田はその態度にどうするか考え始める。

、さっきさ店でなにか話しかけられていただろ?」
「…うん」
「何を言われたんだ?」
「え…連れの人格好良いねって」
「それでどう思った?」
「確かになーって。私なんかにはもったいないし、似合わないなぁーって思った。」

「あっ…!!」

言った後はしまったと言わんばかりに口をふさいだ。
原田は名前がこれで悩んでいたんだと瞬時に悟った。
そしてその小さな嫉妬心に思わず口元が緩んでしまった。

「なぁ…。」
「……なに?」

「俺は、気にしてないぜ」
「え…?」
「他の誰がなんと言おうとが好きだ」俺の選んだ女はいつだってお前だけだぜ、。」
「……」
「だから、ほかの奴の評価なんて気にする必要はねえんだ。わかったか?」
「でも…」
「いつだって俺の隣にいるのはだけなんだからな?」
「……うん」

原田はニッと笑って名前の手を握った。も今度は離さずに握り返した。

「さて、次はうまい甘味屋にでも行くか!」

そう言って二人はまた歩き出した。

きっと彼らは出かけたときより幸せな表情で帰って来るだろう。

――END――

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