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第三話
新八さんたちが血まみれになって帰ってきてから私は龍ちゃんと別れて自分の部屋に行った。
どうしても…覚悟を決められない。
皆の刀が次第に血にまみれるのが怖い。

もし、皆が血を浴びることに…人を斬ることに慣れてしまったら…。
そう考えるとたまらなく怖くなった。

「平助ぇ…」

大好きな人の名を呟く。

「呼んだ?」
「!?……平助…なんで?」
「なんでって龍之介に会ったらが泣きそうな顔で部屋に行ったっていうから、さ。なんかあったのか?」
「別に…何も。」
「嘘。顔に書いてあるぜ。なんかあったって。ほら、言ってみろよ、話聞くくらいはできるぜ」

平助の優しさに触れて私は涙が溢れて平助に抱きついて話し始めた。
さっきのこと、思ったことを全部。

「…そっか。」
「うん…。私、怖くって。一人だけ取り残されちゃうんじゃないかって。」
「大丈夫だよ。俺も新八っつぁんも一君も他の皆も、人を斬ることに慣れるなんて絶対にないから。な?」
「…ん。」

平助に頭を撫でられた。
それだけで何故か安心した。

大丈夫だよね。
平助も、皆も。

私は彼等を信じ続けるしかないんだ。

大好きだから信じられる。
いくら血にまみれた刀を持っていたってその刀を使うのは皆なんだから…。

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12/22 企画/クリスマス。
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