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学パロ/切甘
平助side

教室に入ってきたを見たとき、心臓が止まりそうなくらい驚いた。
嬉しかった。

あの時は最後まで一緒に入れなくて結局辛い思いをさせちまったから…。

物心ついたときから千鶴とは幼馴染で二人とも前世の、あの動乱の時代の記憶があって…。

他の皆も見つけられて、あとはだけだったんだ。

駆け寄って話しかけても記憶はなかった。

今までずっと探してきたのに…。
待ち続けていたのに…。
あの日、俺が灰になって名前のもとを去った日にした約束を果たしたいのに…。


これはあの時を置いて逝った俺への罰なのだろうか…。

ショックで話もできなかった。


あの記憶は悲しいものだから、無理に思い出さなくてもいいかもしれない。
でも、せめて楽しかった思い出だけでも…!

こう思う俺は矛盾している。

帰りに職員室でみんなに会った時も立ち直れなくて、みんなに励まされた。




俺は家に帰って決めた。

記憶がないならともう1度恋に落ちればいい。
今度こそ幸せにしてやるんだ。

あの時の分まで…。

平助side END

入学して2週間が経った頃、千鶴が私に話しかけてきた。

、部活って決めた?」
「ううん、まだだよ。千鶴は?」
「私は剣道部に入ろうかなって」
「剣道部?」
「うん、マネージャーになろうかなって思って」
「へぇー」
「ちなみに俺はもう剣道部員だぜ!」
「そうなの?」

平助君が話に交じってきた。
でも、いつに間に入部したんだろう。
帰るときはいつも一緒なのに…。

「千鶴も入るんだしよー、も入ろうぜ!」
「そうだね!いいと思う!今日一緒に見学行かない?」
「え…?」
「いいじゃん!決定!」

いつの間にか私は剣道部の見学に行くことになってしまった。
まぁ…見学くらいならいいか…。

******


放課後になり私と千鶴は平助君に連れられ剣道部の練習場である部室に来ていた。

「「こんにちはー。見学にきましたー」」
「練習にきましたー」

私たちが行くともう練習は始まっていた。

「遅いじゃない、平助。土方さんに怒られるよ」
「やべぇ!急がなきゃ!」
「で、二人はどうしたの?」

「あ、私たちは剣道部の見学です。歳三さんはまだいらしてないですか?」
「うん、まだ来てない…かな?一くーん!土方さん、まだだよねー?」
「あぁ、副長はまだ来ていらっしゃらない。」
「そうですか…」

心なしか千鶴は残念そうだ。
っていうかなんで皆土方先生って呼ばないの?千鶴に至っては“歳三さん”だし。
………うん、聞いてみよう。

「ねぇ、なんでみんな土方先生のことちゃんと呼ばないの?土方さんとか副長とか…挙句に歳三さんなんて…」
「えっ!あっ、それはね…えぇぇぇと…」

千鶴がしどろもどろになりながら説明しようとしてくれている。
それをクスクス笑いながら見ている沖田先輩、そんな沖田先輩を呆れたように見る斉藤先輩。
なんでだろう、そんな光景を見るのは初めてじゃない気がする。
…2週間前に会ったばかりのはずなのに。

「まぁ、そんなことどうでもいいじゃない。それよりなんで見学に来たの?」
「私たち、マネージャー希望なんです」
「え!!私は違うよ!」
「違うの…?一緒にやろうよ」
「そうだよ千鶴ちゃんがやるんだからちゃんもやるんだよ。決定。」
「えっ!ちょっ…お、沖田先輩…」
「先輩の言うこと聞きなよ」

強引な沖田先輩により、私も剣道部のマネージャーになることになってしまった…。
断ることもできただろうに、なんとなく沖田先輩に抵抗ができない…。

まぁ、ともあれ剣道部のマネージャーになったからには頑張ろうと思います。



→あなたとの想い出(3)

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≪ 過去の記憶と未来への契り 序章 ≫
薄桜鬼の夢小説を扱っています。 ほのぼの(ギャグ)~悲恋まで
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