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悲恋気味/町娘/平助落ち
それからしばらくして平助君は亡くなった。
御陵衛士と新選組、薩摩藩が激突した。
世にいう『油小路の変』がおきたのだ。

平助君がいなくなって私は生きる理由を見失ってしまった。
食事も喉を通らなくなり、どんどん弱っていった。

それでも平助君のお墓参りは欠かさずに通い続けていた。

そんなある日のこと。
私はその日、夜にお墓参りに向かった。

そこで私は信じられない人を目にした。

あの後姿…。
会いたくて、もう1度見たくて仕方なかったあの姿。
間違えるはずはない…!

「平助君ッッ…!!」

私はその背中に抱きついた。
ビクッッ!と反応するとこちらを振り返った。

それは紛れもなく平助君だった。
なんで生きているのか思わずに、いや考えられないほど嬉しくて何度も名前を呼んだ。

「平助君…!平助君、会いたかった」
「俺は…!」

平助君はすぐに向き直り走り出してしまった。
私はその後ろ姿を追おうとした。

――ゴホッゴホッ!!

私はすぐに激しく咳込んで血を吐いてしまった。
私の体は労咳に侵されてしまっていたのだ。
心労と不摂生によるものでだ。

でも彼は新選組の屯所の方角に走り去っていった。

もう1度姿を確かめたい…!
そう思った私は無理を承知で新選組の屯所に忍び込むことにした。


***

次の晩、私は屯所に忍び込んだ。
どこにいるのかわからず、かつての平助君の部屋に向かうことにした。

でもそこには誰もいなかった。
もう、長い間誰も使っていないような状態だった。

あれは見間違いだったのだろうか…。
でも、確かにこの目で見たのに…!!

私はまた咳込んでしまった。
その音を聞きつけて幹部の皆が私のいる場所にやってきた。

私はハッとして身を隠そうとしたがここまでに体力を使いすぎてしまい、思うように体が動かなかった。
その場に倒れこんでしまった。

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≪ 告げられた真実 決断の時 ≫
薄桜鬼の夢小説を扱っています。 ほのぼの(ギャグ)~悲恋まで
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12/22 企画/クリスマス。
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