第五話。
一通りやることを終えた私は屯所の縁側に腰掛けていた。
何もすることが無くなり手持無沙汰になっていたのだった。
暖かい日差しにうとうとし始めたころ、私はふと町で噂のおまじないを思い出した。
この間、買い物に行ったときにお団子屋の女の子が教えてくれたのだった。
「ちょっとやってみようかな…。」
早速準備をして、上機嫌で始めようとした時、一君と総司君が奥から出てきた。
「あれ、ちゃんこんな所で何してるの?」
「ちょっとねー」
「このような場所にいては風邪をひく。中へ入れ。」
「これが終わってからね。」
「何してるの?」
「え、おまじない?」
総司くんは少し驚いたように目をぱちくりさせた。
…なんか可愛いかも。
「そんな女の子みたいなことしてどうしたの?頭でも打った?」
「私は至って正常です!!」
総司くんの憎まれ口に反抗していると一君は私の方を叩いた。
一君は少し神妙な顔をして私に告げた。
「まじないとは“呪い”と書くようだな」
一君が宙に書いた字をなぞってみる。
…。
…。
…。
しばらくの沈黙の後、総司くんはお腹を抱えて大笑いした。
一君は何で自分が笑われたのか不審に思っているようで、私と総司君の間で視線を彷徨わせていた。
私はというと無言で一君を睨みつけていた。
「一君の馬鹿っ!」
そう言って私は広間に走って行った。
「土方さんに言いつけてやるー!!」
と言いながら。
「なっ…!!待てっ…!!」
一君はその言葉にひどく動揺した様子で私の後を追いかけようとしていたようだが総司君に引き留められていた。
――END――
(一君最高だね!)
(何故そんなに笑う…。を追いかけねば!)
(いいからいいから。)
何もすることが無くなり手持無沙汰になっていたのだった。
暖かい日差しにうとうとし始めたころ、私はふと町で噂のおまじないを思い出した。
この間、買い物に行ったときにお団子屋の女の子が教えてくれたのだった。
「ちょっとやってみようかな…。」
早速準備をして、上機嫌で始めようとした時、一君と総司君が奥から出てきた。
「あれ、ちゃんこんな所で何してるの?」
「ちょっとねー」
「このような場所にいては風邪をひく。中へ入れ。」
「これが終わってからね。」
「何してるの?」
「え、おまじない?」
総司くんは少し驚いたように目をぱちくりさせた。
…なんか可愛いかも。
「そんな女の子みたいなことしてどうしたの?頭でも打った?」
「私は至って正常です!!」
総司くんの憎まれ口に反抗していると一君は私の方を叩いた。
一君は少し神妙な顔をして私に告げた。
「まじないとは“呪い”と書くようだな」
一君が宙に書いた字をなぞってみる。
…。
…。
…。
しばらくの沈黙の後、総司くんはお腹を抱えて大笑いした。
一君は何で自分が笑われたのか不審に思っているようで、私と総司君の間で視線を彷徨わせていた。
私はというと無言で一君を睨みつけていた。
「一君の馬鹿っ!」
そう言って私は広間に走って行った。
「土方さんに言いつけてやるー!!」
と言いながら。
「なっ…!!待てっ…!!」
一君はその言葉にひどく動揺した様子で私の後を追いかけようとしていたようだが総司君に引き留められていた。
――END――
(一君最高だね!)
(何故そんなに笑う…。を追いかけねば!)
(いいからいいから。)
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2012/11/30
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