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悲恋/死ネタ/人外

目線
平助に想いを告げられてから数ヶ月。
あれから平助は一度も姿を見せない。

これで良かったのだ。
何故、人間などに関わったんだろうか?

やはり平助がどことなくあの人に似ていたからだろうか?

あの人と別れてもうどれくらい経つか…。
もう覚えてない。

平助と出会うまでは毎日のようにあの人の想い出に浸っていたが出会ってからはあまり思い出さなくなった。
今もあの人より平助のことを考えてしまう。

いつの間にこんなに入りこんだのだろうか?

ふと目の前に目線を向けると平助が居た。

「…よ、よう。久しぶり」
「もう来ないかと思ったぞ」
「ずっと来れなくて悪かった」
「別にお目のことなど気にしておらん」
「…ふぅーん。…この前さ、なんで泣いたんだよ。重ねてるとか言いながら」
「そ…それは」

きちんと話さねばならん。
平助は真剣に思いをぶつけてくれた。
妾もきちんと言わねば。

「お主には話さねばなるまいな。…長くなる。そこへ腰をかけると良い」

そうして話した。

昔、人間の恋人がいたこと。
そのものが病で死んだこと。
妾の心は閉ざされ何百年もの間誰とも口を利かずにいたこと。

「で…でも、俺に話しかけてくれたじゃん!」
「あれは…お主が奴に似ていたからじゃ。だからお前に惹かれたからとかいうわけでは無い…。」
「そっか…」
「だが、話しているうちに惹かれたのは本当じゃ。」
「それって…」
「妾もお主が好きじゃ。平助」

不意に平助に抱きしめられた。
神の身体に簡単に触れるなど…到底許されことではない…。
だがつい許してしまう自分がいた。

「俺がを絶対幸せにするから!」

そう言って力強く笑った平助の顔は忘れることはないだろう…。

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≪ 第四章 第二章 ≫
薄桜鬼の夢小説を扱っています。 ほのぼの(ギャグ)~悲恋まで
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